先日、サレワのアイススクリュー であるクイックスクリューの表面のメッキが剥がれてしまう問題について書かせてもらいました。
その際、「代理店であるアスティーの品質のバラツキの許容範囲に対し、疑問が残る」と評価しましたが、その後の経過についても書かないと、フェアじゃないですので、今回は後日談。
メッキが剥がれてからも、何度も使い、試してきました。
メリットはないです。そもそもメッキ加工された完成品が、剥がれているので、剥がれることによるメリットなどあろうはずもありません。
デメリットとしては、一度メッキが剥がれたものは、硬い氷にねじ込むと、剥がれたところの末端から、氷との摩擦⁇でピロピロとさらに剥がれてきます。剥がれたメッキは、アルミホイルのような形状で、スクリューの外側にくっついていますので、その状態で刺そうとしても、抵抗が増え、刺さりは悪くなります。ハンドルを回す時に、硬さを感じるようになります。
また、メッキが剥がれた箇所が錆びます。
手持ちのスクリューの一部を並べてみました。これらは、メッキが剥がれないクイックスクリュー、ブラックダイヤモンドのエクスプレス、ぺツルのレーザースピードを並べたものです。見ての通り、使用頻度、使用期間はエクスプレス≧レーザースピード>>>>>クイックスクリューとなっています。
条件は、前日に使い、帰宅後同条件で家で乾かしました。
メッキが健在のクイックスクリュー、エクスプレス、レーザースピードは錆びていませんでしたが、メッキが剥がれたクイックスクリューのみ錆びが浮いていました。
このまま使用してみたところ、錆びによる使いにくさは感じませんでした。ただ、ねじ込んでも、錆びが取れないことから、毎回使うたびに錆びが蓄積し、確実に抵抗になると思われます、、、
原因としては、やはり製品不良が考えられます。ほかのクイックスクリューは問題ない中で、1本だけということも、製品不良と考えるのが一次的には妥当かと思います。ただし、日本では、メーカー(サレワ)ではなく代理店(アスティー)の判断で、「問題なし」との回答がありました。問題ありますが、、、
錆びの原因は、鋼材の違いかなと思います。ただ、これは私の勝手な推測です。錆びにくい素材がたくさんある中、敢えて錆びる素材を使い、それを補うためにメッキ加工した。製造に手間とコストがかかります。
ではなぜそうしたのかという背景を考えると、スクリューに硬い鋼材を使いたかったのではないかと推測することができます。ちょうど、よく切れる包丁などが、手入れを怠るとすぐに錆びてしまうのを思い浮かべるとイメージしやすいと思います。錆びにくいステンレス製の包丁は刃こぼれもしやすいですよね。
ガチガチの氷はコンクリートのように硬いですので、それにも対応できるように設計されているのかなと思います。
後半は私なりの見解ですが、前半は事実ですので、アイススクリュー を選ぶ際の参考になれば幸いです。
因みにですが、クイックスクリューのスクリュー部分は、クライミングテクノロジー(CT)製です。