オススメのザックのご紹介です。
Mountain Hardwear(通称:マンハ)の中型ザック『AL50L』です。既に廃盤のため入手するのは困難だと思いますが、完成度の高いザックですので、レビューを。
『AL』は『Alpine Light』の頭文字で、アルパインなどのガチ登山に使用目的を合わせ作られています。全体像はこちら。
白地に赤や緑の挿し色がオシャレです。
デザインは好みがあると思いますが、こちらのザックの特筆すべき点は、ダイニーマ繊維が多用されている点です。
ダイニーマは、鋼の15倍の強度を持ち、水に浮き、絹の様に柔らかい繊維で、スリングなどにも使われている信頼性の高いものです。内側にはナイロンを使用した部分もありますが、外側は生地はダイニーマ繊維のため、岩に擦れるなどハードな使用にも耐えられます。
しかもこのザック、公式サイトによると、1,056グラムととても軽量です。最近のULブームのおかげで、軽量ザックも多く出ていますが、その多くは生地も薄く、ハードな登山やクライミングには向いていません。
また、他メーカーから出ていまるダイニーマ素材のザックは、トレッキングをメインに考え作られているものがほとんどで、クライミングにまで使えるものはほとんどありません。
ザック外面はこの様になっており、スノーシュー、ピッケルなどなどを外付けすることができます。ダブルアックスを付けてみると、こんな感じになります。
また、登山の用途に合わせて、雨蓋、ウエストベルト、背面フレームなどを取り外せる仕様になっています。ただし、国内ではアタックザックとしては大きすぎるので、ウエストベルトや背面フレームが取れるのはあまり意味はないかなと思います。
その他、ロープやスキーも外付けできる様になっています。
このザック1つで、トレッキングから、アルパイン、バックカントリーまで全てカバーする事ができます。
何気に嬉しいのは、外側からアクセス可能なポケットが2つついていることと、バックルが大きいことです。
クライミングなどに特化したザックは、登ってる最中にザックが岩などに引っかかるような装備を極力廃しているため、ザックの外側にポケットがない場合が多いです。ザックの引き上げの際に、バックルが引っかからないように雨蓋すらないモデルも存在します。これらのザックはクライミング用途には便利ですが、ちょっとした小物や食料を出し入れする度にメインコンパートメントにアクセスしなくてはならず、正直面倒に感じます。
しかし、このAL50は、左右2カ所にジッパー付きのポケットがあり、さらにポケットの内袋をメインコンパートメント側に配していることから、ポケットのアクセス性の良さとクライミング時の障害の排除が両立されています。
大きめのバックルは、冬季登山の際に、オーバーグローブをしていても操作がしやすいです。
操作のために都度オーバーグローブをはずすようであれば、手先の冷えや、グローブが風に飛ばされるなどのリスクが上がってしまいます。
難点と言えば、ザックが白いので汚れが目立つ事でしょうか。
以上、オススメザックのご紹介でした。